必殺! 利用規約返し

守ってもらいたいマナーを「利用規約」としてウェブサイトのどこかに配置している人がいます。

サイドバーとか、ヘッダの部分に「はじめにお読みください」とか「おやくそく」というリンクをして、「利用規約」に誘導しているのを見たことがある人も多いでしょう。

その主な中身は、こんな感じ。

  • 無断リンク禁止
  • トップページ以外リンク禁止
  • このサイトに対する批判禁止

この手の「利用規約」を持ち出す人には、「管理人が定める利用規約は、閲覧者が守って当然、同意できないのなら立ち去れい!!」などと思っている人も少なくないようですが、ちょっと待て。

G*E*E*K その「利用規約」は有効ですか

僕たちはそんな規約に同意した記憶がない。

そうなんだよなぁ。

規約を守らせたい人は、規約に同意しないとその先が読めないような仕組みを作る必要がありそうです。もしブログサービスの利用規約として、「各ブログ管理者が定めるローカルルールに従わない者は、閲覧を禁ずる」というようなものを掲げ、それが実行できるのならともかくも、そんなブログサービスなど聞いたことが無い。

コメントを削除、トラックバックを削除するといった、「自分の領域から不快なものを取り除く」というものならばともかくも、個人が作り上げた「利用規約」で、他人の領域にまでに強制力が働くわけが無い。

そもそも、個人が定めた「利用規約」を、閲覧者が必ず守らなければならないものというのが「絶対的なルール」とはなりえるはずが無いのです。

何故なら「管理人の定める利用規約は、絶対に守らなければならない」と言う人たちに向けて、そうは思わない人は次のような「利用規約」を唱えれば良いから。

このブログにアクセスした人は、次のような行為を行ってはいけない

  • 無断リンク禁止
  • トップページ以外リンク禁止
  • 自分のサイトに対する批判禁止

このようなことをウェブサイトのどこかに書いておけば、ローカルルールによって無断リンクを禁ずるサイトへ堂々とリンクをすることが出来ます。


つか、そんなことしなくても淡々とリンクするんですけど。

blog comments powered by Disqus

Comments: 11

#1943 通りすがり URL 2006-10-19 Thu 23:03

利用規約の有効性と、リンクの類型については
経済産業省「電子商取引等に関する準則」
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ec/e060201a.htm
にも書かれています。

#1945 えっけん URL 2006-10-19 Thu 23:13

日記のような個人ウェブサイトの場合「商取引」ではないから、そのリンクからいけるPDファイルの中身は関係なさそうですね。

#1947 ひろた URL 2006-10-19 Thu 23:29

正直に言って、こうした規約ってなぜ設けるのか、いまひとつ理解できないんですよ。
何の効力もないのに。

「無断リンク禁止 」「トップページ以外リンク禁止」の二つは、特にわからない。
被リンク数が増えることはSEO的に考えても歓迎できることだろうし、そもそも検索エンジンなんかで見つけられたくない!ひっそりやりたいんだ!ってことなら、もっとポリシーを打ち出せば良い。
でも、そういうBLOGに限ってランキングに参加してたりして・・・。

制作側の仕事をする立場として言うと、フレームなどのサイト構成を鑑みても「トップページ以外リンク禁止」というのは制作側の怠慢な気がします。
どのページにアクセスされてもトップページに飛べるリンクを用意しておけば、こんな注意は必要ない。

「自分のサイトに対する批判禁止」は、ネット上の問題というより、もっと一般的な「フツーは言わないけど本当はこう思ってたんだ」を、ネット上だから規約として言ってしまった、というのに近い感じがします。
まあ、批判されるのは気持ちの良いことではないだろうけど、公に発言したんだから仕方ないんじゃない?ってレベルのことを、自分自身が不快だからという理由だけで避けようと画策した結果のような感じです。

飲み会レベルでも「俺の言ったことを批判するな!」 とか言いながら発言するやつなんて見たことないのに・・・。

えっけんさんの言うように何の効力もない規約なんて守る義務ないし、「淡々とリンクするんですけど」という人が相当数いると思われる中、こうした規約を書いておくことってどれだけ効力あるんですかね?
文化圏によって有効とかあるのかなあ。

#1949 R URL 2006-10-20 Fri 00:30

>文化圏によって有効とかあるのかなあ。
 どなたかかの受け売りですが、旧来の「テキストサイト」といわれる文化圏や、いわゆる「同人サイト」といわれる文化圏は、「管理人の言うことを尊重できない人間は立ち入るべからず」という風潮があるらしいです。

#1952 くっぱ URL 2006-10-20 Fri 23:58

>他人の領域にまでに強制力が働くわけが無い。

に関して、

・無断リンクをしたい人は、無断リンクに対してマナー違反を訴えられたくない
・無断リンクに対してマナー違反を訴える人は、無断リンクをされたくない

は両者ともに、他人にそれをさせないための強制力を働かせるためには、声の大きさが有効という戦略なのではないでしょうか。少なくとも、無断リンクをしたい人にとっては、黙って

>淡々とリンク

していても声にはならないわけで、だからこそ喉も張り裂けんばかりに声高に無断リンク禁止ナンセンス論を展開したり、イナゴをけしかけたりするという構図になってしまっているのだと思います。

ひろたさんの

>こうした規約を書いておくことってどれだけ効力あるんですかね?

についても、無断リンクに対してマナー違反を訴えられたくない人が存在する限り、効果はあるように思えます。

#1953 えっけん URL 2006-10-20 Fri 23:59

>こうした規約を書いておくことってどれだけ効力あるんですかね?

「マナー」で守ってもらえると思っているところが危機管理意識の低さなんですよね。

#1955 くっぱ URL 2006-10-21 Sat 06:53

>「マナー」で守ってもらえると思っている

と思っているところが微妙。禁煙の張り紙をしておけば、喫煙した人に文句がいいやすいのと同じで、相手に文句を言うための説明責任対策なのでは?

#1960 えっけん URL 2006-10-21 Sat 21:00

文句が言い易くなって、それを実行したところで、相手が無断リンクを解除する必要は全く皆無なうえ、痛い人認定されるのがオチ。

#1962  URL 2006-10-21 Sat 21:43

規約と呼ばれるものに同意した記憶がなくても、「郷に入っては郷に従え」ということなのでは?
同じネット上のウェブサイトといえど、暗黙の了解というのもあります。
同じ匿名掲示板の類でも、HN書いても平気な所(匿名の意味ないような気がするけど)と、書くと叩かれるところ等、匿名掲示板と一口に言ったって様々です。
一部の特異なサイト間では、本当に「無断リンク禁止」で通じるような所もありますよ。
勿論守らなければ村八分。
ようは空気読んで欲しいだけ。

まあ、ただのROMにそういうものを求めるぐらいなら、有効な手段を使ったほうが早いと思いますけどね。

#1964 くっぱ URL 2006-10-22 Sun 06:13

>痛い人認定されるのがオチ。

その痛い人認定は、一方の立場からの根拠をもとになされるものであって(イナゴを動員できるという強みはあるかもしれませんけれど)、有効範囲が限定的であるという意味ではお互い様なのではないでしょうか。「無断リンク禁止サイトに無断リンクするのはマナー違反である」という立場の人にとっては、利用規約を掲げておくと、文句が言っても無断リンクを解除しない人を(世間の慣習に沿う形で)痛い人認定しやすくなるという点が重要なのだと思います。

#1970 rihaku URL 2006-10-23 Mon 20:18

利用規約は、二つの意味合いがあると私は思います。一つ目は、管理者が指定した規約に、ユーザーが違反したら、ユーザーに対して管理者が持ってる権限を行使しますと警告するため。二つ目は、権限を行使する際に法的に不利になるのを防ぐため。違反を察知する仕組みが必要ですね。察知できない違反に対しては、利用規約は効果ありませんから。
 
ユーザーは、制限されるかわりにサービスを受けるか。自由にするかわりにサービスを諦めるかのどちらかを選択する事ができます。つまり、利用規約は、サービスを受けたいと思ってるユーザーと、法律に触れるまでに違反したユーザーに対して効果がありますね。

Trackback+Pingback: 0

TrackBack URL for this entry
http://ekken.blog1.fc2.com/tb.php/390-43d52b36
Listed below are links to weblogs that reference
必殺! 利用規約返し from ekken

Home > Web > 必殺! 利用規約返し

Tag Cloud
Search
Feeds

Return to page top