- 2006-05-07 Sun
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恐らくは愛・蔵太さんがこのエントリの中で伝えたいことは、文末のまとめと次の部分であると信じたい。
愛・蔵太の少し調べて書く日記ブログ主は「おいらはバカな人間ですが、一生懸命考えてテキスト書きます」ぐらいのポジションでちょうどいいのです。それを勘違いして「お前ら愚民を俺がブログで啓蒙してやるぜ」と、無駄にえらそうな立ち位置にしてみたり、コメント欄で何かを指摘されると「バカで何が悪いんですか」と開き直ったりするのは、「匿名の賢者」から「2ちゃんねるから来るお祭り好き」まで、まんべんなく餌を蒔くようなものです。真のネットの賢者は、自分でブログ持って主張したりしません。*6ブログ主になったり、なろうと思った時点で「バカ宣言」をしているようなものです。そこらへんの基本を忘れて、ネットという場を「自分の主張が誰にも反論されない居心地のいい場」と思ってたりするからいけないのですね。
自分のブログにおいて「自分は王様」と勘違いしている人は確かに多そうだし(利用しているサービスの規約を超越したローカルルールを謳う人が少なくないのが、その一例)、自分の書いていることが誰からも批判されるものではないと信じている人は、かなり存在します。
しかしエントリに付された題名 何か勘違いしている人・思いこみの強い人のブログは、匿名のコメントでむしろ潰すべきだ
を始め、ところどころに穏やかとは言い難い……というか目に余る記述が見られます。
愛・蔵太の少し調べて書く日記また、「匿名によるコメント欄での書き込み」は、複数で、ブログ主がブログ運営に関する考えを変えるまでやることが肝要です。「ブログをやめるまで」ということではないですよ。特定の個人ではなく、組織的でもない複数の「名無しの人」に潰されるぐらいの、自分の発言に対して謙虚になれない人間はもう、潰れるのがブログ作った時点で見えてしまっているわけで。
なんとなく言いたいことは分かるのだけど、そのブログ主の考えは本当に間違っているのだろうか?
1+1=2のような、(おそらくは)絶対的に答えが一つしかないものに対してならともかく、ブログで話題にされがちな政治的思想や時事の社会問題、ブログ論などの多数解があるものについて、相手の考え方が変わるまで匿名で行うことに何の意味があるだろうか?
せいぜい、そのブログ主の意見が「自分とは異なる」から意見したいくらいの気持ちでコメントを残すべきではないか?
愛・蔵太さんのこのエントリの題名は、多分に「釣り」の要素を入れているのだろうし、部分的には頷けるのだけど、受け取り方によっては「自分と意見の違う人がいたら、仲間を見つけて匿名で荒らしてやろうぜ」という荒らし推奨のエントリに見えてしまうのが非常に残念です。
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Comments: 2
- #1084 スワン URL 2006-05-07 Sun 14:12
匿名言論の社会的利益は、言論の市場に多種多様な見解が流通し、人々が接する機会をもつことができる点にあると私は理解しています(なお、http://homepage3.nifty.com/matimura/hanrei/cyberlaw/mcintyre.html)
そうだとすると、卑怯な匿名言論であっても、一概にその害悪だけをとりあげて全否定することはできず、匿名の暴力もある程度受け入れることに社会的な利益を見出せるはずです。
ところが、そのような公共性といったメタレベルの利益考量からではなく、「ある言論が間違っている」ゆえに匿名によって叩かれてしかるべきである、と立論するならば、事実上、真実の解釈権限を無批判に匿名言論に丸投げすることになるでしょう。
さらに、この前提では、匿名の批判者のジャイアン的な倣岸さに対して、さらに「勘違いしているのはお前のほうだ」と批判するのに有効な手段はこれまた匿名言論である、と考えざるを得ず、無限に匿名言論がループする恐れがある。
「それでも地球は回っている」といったガリレオは、自分の発言に対して謙虚になれない人間だったゆえに潰されたのではなく、権威の倣岸さゆえにつぶされたのです。
よって、私の見解はこうです。
批判を受ける側はむしろ傲岸不遜であるほうが各方面から集中砲火をあびて自己の見解を修正する利益をもちうる。
逆に批判する側は、自分のほうが間違っているかもしれない、くらいの謙虚さがなければ、本当に正しいことが社会的な圧力によってあっという間にかき消されてしまう危険がある。
したがって、匿名言論を擁護は、批判されるべき人間が謙虚であるべきという立論には賛同できない。
こんなふうに思いましたです。- #1085 スワン URL 2006-05-07 Sun 14:14
>したがって、匿名言論を擁護は、批判されるべき人間が謙虚であるべきという立論には賛同できない。>×
>したがって、匿名言論を擁護はするけれども、批判されるべき人間が謙虚であるべきという立論には賛同できない。>○
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