ウェブサイトでの孫引きについて

引用の引用・孫引はよろしくない、という話が話題になっているんだけど。

ウェブでの文章ならば、別に孫引きに(それほど)問題はないよなぁ、と思った。

孫引きを擁護するコメが意外と多いんだな。ネットはデマを広げるメディアでもあることに無自覚すぎ。/ 原典や一次情報を探すのは基本。 ネットの場合は、当事者が情報発信している場合が多いのだから。

原典や一次情報を探すのは基本というのはもっともな話なんだけど、ウェブ上の文章で引用がなされる場合、通常は引用元へのリンクがなされるのだから、孫引き・曾孫引き・玄孫引きになろうと原典・一次情報まで遡れるのですね。皆が引用元へのリンクをするとは限らないから孫引きはイクナイ、というのはわかるのだけど、リンクで辿ることが可能な孫引きならば、原典を確認するのは読者の仕事だろう。リンクをしていようがいまいが、原典の確認をしない読者はいるものだ。

「いや、読者にわざわざ幾重にもなったリンクを辿るなんて面倒なことなんかさせずに、原典から直接引用すれば良いんじゃないの?」という意見もあるだろう。それはもっともな話なんだけど、孫引きは、それを行った人の観測範囲の手がかりにもなるので、その人の意見形成の背景がわかるというメリットもあると思う。

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Comments: 3

#4137 出人 URL 2009-08-23 Sun 11:57

「孫引き」という言葉を使われると「望ましくない、よくない」というくらいいわば条件反射的に思ってしまいまうのですが、孫引きに限らず、誰か(A)が書いた「Bさんがこういうことするのはちょっとなぁ」という文章を元に、Bさんを批判する場合、それがどの程度客観的なのかどうかというのは、きちんと考えておく必要はありますね。AさんのフィルターでBさんを見てるのではないかという自覚ですね。

どうでもいいかもしれませんが、あんだけマスコミで報道されていた「のりピーの夫の高相某は「単なる自称プロサーファー」というのは、嘘(ミス?)で、実はちゃんと登録されていた」という話も出ているくらいで、多くのマスコミが報道してるからって、事実とは限らないわけです。

「孫引き」かどうかというよりも、自分の意見はどの情報を元に書いたのか、孫引きならどの孫引きを読んで書いたのかということは示す必要はあると思います。

免罪になるかどうかはわかりませんが、「この記事を読む限りは」くらい断ることも必要な技術だと思うし、何よりも、自分はたったその一枚の記事でしかその対象を知らないのだと自覚することも大切です。そして、間違ってもその一時で全否定してしまわないようにしないといけないと思います。

別に、えっけんさんに申し上げてるんじゃないですけど。

#4138 ekken URL 2009-08-23 Sun 17:20

>「この記事を読む限りは」くらい断ることも必要な技術

というか、個人の書いているブログなんて、相手の文頭に「この記事を読んだ限りは」がdisplay: none;で記述されていると思っている。

#4139 出人 URL 2009-08-24 Mon 06:55

なるほど。そう思って読んでいくのも、言ってみれば読む側の技術の一つってことなのでしょう。

なるべく原典を当たるのも、読む側の技術の一つになるのでしょう(限界があるのでしょうけど)。原典の記事筆者とのかかわり方に気づいたり、目の前の記事との差異を指摘するのは有用です。ま、これはえっけんさんがおっしゃってますが。

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