非表示ブコメのコピペサイトが出て来るかもなぁ

前回に引き続き、はてなブックマークコメントのコメント一覧非表示機能について。

• コメント一覧非表示機能の改善について - はてなブックマーク日記 - 機能変更、お知らせなど 
• はてブの「コメント一覧非表示機能の改善」は、はてなの陰謀なのだ 

エントリ主の意思でブクマエントリーページのコメントを非表示にできるようになったのだけど、これによって「はてブの非表示コメントコピペサイト」が登場するのではないか、と思った。

はてなブックマークは、端的に言って「特定URLについてタグやコメントが付けることができるメモ」「同じURLについてメモをした他の人のメモも一覧できるサービス」と認識している。URLの記述が必須のミニブログと言っても良いだろう。

僕はこの機能についてなんら問題視していないけど、何度と無く「特定のウェブページに対して外野で寄って集って物を申すのはおかしいッ！　ぷんすか！」と言う意見があったわけですね。こうした苦情に屈した形（かどうかは知らないけど）で今回の「改善」措置が取られたわけなんだけど。

前述の通り、はてなブックマークは「情報共有型の特定URLのメモ・言及ツール」でして、非表示化されたことでその大きなメリットの一つが失われるわけです。まぁ僕は風柳亭さんのスクリプト（ はてなブックマークコメント一覧非表示機能が改善されたらしい - 風柳メモ ）を導入しているので、あんまり関係ないのだけど、自分のコメントと他人のコメントを比較してもらいたいと考えている人とか、ブコメの非表示化イクナイ、ムキーっ！　とか言う人の中には、非表示化されたコメントを誰にでも見ることができるようなるサービスを始めちゃう人が出てくるんじゃないかなぁ、と思ったわけですよ。以前流行った「犯行予告の収集・通報サイト - 予告in」みたいなヤツで、非表示化されているはてブページからその対象URLとコメントを拾い出して自動生成しちゃうウェブサイト。当然URLはhttp://なんちゃら＋http://b.hatena.ne.jp/entry/[対象URL]となっていて、非表示にされているブクマエントリーページ上で使うと一発で移動できるブックマークレットなんかも配布されちゃうわけ。

さて、こうしたウェブサイトが出てきた際に、元エントリの執筆者は運営者に文句を言えるのか？　と言うと、これは凄く微妙だと思うのですよ。いや「文句を言う」こと自体はもちろん自由なわけですが、「こんなウェブサイトは迷惑だ、閉鎖しる！」と苦情を言ったところで、サービス運営者はその苦情に従う必要があるのかなー？

そこに記されたコメントの内容が著しく他人（被ブクマエントリ主）を誹謗中傷するものとか、本人が望まない個人情報が記されているわけでもない限り、被ブクマエントリ主の削除要求に従う必要性が考えられない。

そこに表示されているコメントの主であるブックマーカーは「勝手に転載するな！」という権利があるかもしれないけれど、ブックマークコメントが転載されたところで、元エントリの執筆者の著作権が侵害されたわけではないよね。はてなブックマークでは被ブクマエントリの冒頭部分が掲載されているけれど、非表示ブコメ転載サイトではこの冒頭部分を掲載しなければ、被ブクマエントリ主の苦情に正当性が無くなっちゃうよね。本質的にはグループで運営されているウェブサイトからの言及を変わらないわけですから、被ブクマエントリ主の文句は「勝手に言及するな」という程度のもの。

じゃあ、被ブクマエントリ主が、こうしたウェブサイトへの苦情を株式会社はてなに申し立てたらどうなるのかというと、これも手の打ちようがないんじゃないかなぁ。

ブコメに著作権というものが存在するとしても、その権利者ははてなではなくブコメ主なんだよね。株式会社はてなが非表示コメント転載サイトに嫌悪感を示したとしても、自動生成スクリプト（か何か）からのアクセスを遮断するくらい。機械的に生成するのが無理になったら、手動でやってもいいわけだ。有志が何人か集まれば、はてなブックマークの「お気に入り」（コメント一覧非表示サイトのコメントでも閲覧可能になる）を利用してwikiサービスにアップ、そのwikiページをブクマすれば一覧ページに「このエントリを含むエントリー」に表示されるよね。「ブコメの転載イクナイ！」と文句を言えるのは、やはりそのブコメ主だけなんだよなー。